こんにちは、福です。『麒麟がくる』も28話目となりました。今回は、足利義昭一行が上洛に成功し、幕府を立て直そうとするお話です。光秀がいよいよ表舞台で活躍する時が来ました。ますます見逃せないですね。
麒麟がくる
伏魔殿
陰謀や悪事が絶えずに企まれる場所。悪魔が住む場所とも言われている。
現在の室町幕府
第28回、ご覧いただきありがとうございました!
今週の「トリセツ」は・・・
・室町幕府は今!?
・麒麟MAP
・松永久秀が信長に献上した『九十九茄子(つくもなす)の茶入』#麒麟がくる #公式_麒麟トリセツ▼「第28回トリセツ」はこちら▼ pic.twitter.com/Flv7VMPOKU
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登場人物
明智光秀(あけちみつひで)
無職から幕臣に転職した。皆から頼りにされているのでお使いをよく頼まれる。幕府を再興し、中心に戦のない世を目指している。
細川藤孝(ほそかわふじたか)
光秀の親友で、同じ職場の仲間である。冷静で合理的な光秀を頼りにしていて、よく相談しにくる。逃げた三好勢から京を守る防御の要の城を与えられた。
織田信長(おだのぶなが)
義昭の上洛を支えた大名で、大きな世をつくる事を目指している。目的達成のためには義昭が必要だと再認識した。
足利義昭(あしかがよしあき)
京の都を穏やかにしたいと望んでいる。室町幕府将軍に任命されるも武士の教育を受けてないので、戦が嫌いである。
摂津春門(せっつはるかど)
義昭の兄である義輝の頃から幕臣だった男。義昭から続投を頼まれるも、新体制に変えようとする信長が嫌いだ。
松永久秀(まつながひさひで)
三好たちの仲間と勘違いされた大和国の大名である。光秀とは仲が良く、役に立つ情報を教えてくれる。
28話『新しき幕府』
信長はみんなから褒められることが夢だった。その中には家臣となった光秀もいた。
こんにちは、福です。今日、家にいるのは僕だけです。今回のレビューも一人で進行していきますので、よろしくお願いします。 福 寂しいなぁー 麒麟がくる 『麒麟がくる』は一年間通して歴史上の人物を描く、大河ドラマ59作[…]
上洛した義昭一行
京に上洛した義昭たちは周囲の潜んでいる三好勢を撃退した。功績を立てた光秀は幕臣となった。その背景には、14代将軍であり、いとこの義栄が病死したことがある。
光秀は久秀を出迎える。久秀は出世した光秀を喜び、自分は織田の味方だよとアピールした。
光秀:今は三好側についた人たちの評定を行っているところです。
久秀:そうか。わしは気長に待つからしっかり評定して頂きたい。
ふと、久秀は光秀に聞く。
久秀:まさかわしも評定の対象じゃないだろうな?
光秀:(若干、顔を曇らせながら)心配になる様なことはないかと…。
久秀:…(やばい状況なのか)
荒れる評定
会議はちょうど久秀の処分を巡って意見していた所だった。
三淵ら幕臣側は久秀を許さないと言うが、織田側はそれに反発する。三好と戦った久秀を処分する事は筋が通らないと発言した。議論は白熱し、義昭の鶴の一声で、久秀は許される事となった。
評定が終わり、会議は次の議題に入った。幕府を立て直すために様々な役所を設置しなければならない。ここで登場したのが摂津春門である。
春門は義輝(義昭の兄で13代将軍)の頃から、政所頭人(まんどころとうにん)を勤めていた武士である。義昭はその職務を春門に任せたいと考えており、信長もそれを了承した。
政所頭人(まんどころとうにん)
幕府のお金を管理する責任者。現在で言うと、財務省の財務大臣にあたる。
摂津春門の噂
評定後、光秀は藤孝とおしゃべりしていた。藤孝は親友の光秀が同僚になった事を喜び、頑張っていこうと励ます。光秀も親友と一緒に仕事出来るのは嬉しかった。
藤孝:摂津春門には注意して下さい。義輝さまが将軍だった頃と同じ人員を配置してます。
光秀:義輝さまをお守り出来なかった状況と一緒ですね。
藤孝:今は仕方ない状況ですが、対策を考えないといけません。
茶道具と朝倉の暗躍
藤孝の言葉が気になった光秀の前に久秀が現れる。お咎めなしでほっとしていた久秀は、信長に九十九茄子(つくもなす)の茶入を献上した話をする。光秀は名前すら知らなかったらしく、久秀から「今度、ゆっくり茶道具のことを教えてやる」と言われた。
九十九茄子(つくもなす)の茶入
この茶入は大名物 唐物茄子茶入 付藻茄子(おおめいぶつ・からものなすちゃいれ・つくもなす)と呼ばれている。足利義満(3代将軍)が中国から取り寄せたもので、足利将軍家に愛された茶入である。時がたつにつれて、茶入は家臣に贈与されたり、色んな所に渡っていった。久秀が一千貫(当時で1億5000万位)はたいて購入した。
久秀は光秀の耳元でつぶやく。「わしの忍びが調べてきたのだが、朝倉が三好、六角と手を結んでおる。織田殿に対抗するためであろう」
用心しろよと目線を送り、久秀は立ち去った。
義昭の清純な思い
義昭が15代室町幕府将軍になったのを見届けた信長は岐阜へ戻った。主君が領地を長い間放置するのはまずいからである。
その後、三好勢が義昭を亡き者にしようと本圀寺(ほんこくじ)へ襲撃し、幕府側も応戦する。
安全な場所へ移動された義昭は、刀を両手に抱え震えるチワワの様な目をしながら光秀に話しかけた。
義昭:信長どのが岐阜へ帰った途端にこうなるのか。
光秀:申し訳ありません。まさか三好勢がここまで来るとは思っておらず油断していました。
義昭:わたしの父も亡き兄も京の都を美しく穏やかな場所にしたいと願っていた。わたしも同じ気持ちである。
光秀:室町は美しい所です。今こそ戻さなければなりません。
義昭:自信はあるのか?
光秀:あります。そのために幕臣になりました。
激怒する信長
麒麟がくる File 075
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義昭襲撃の知らせを受け取った信長は、少ない手勢ですぐに京へ戻った。
彼は緊急会議を開き、摂津春門を問い詰める。慌てて遅れてしまったと言い訳する春門に激おこぷんぷん丸の信長は、扇子を春門の方へ投げた。
お前らにとって織田信長はその程度のものなのか!!
信長:公方さまに相応しい城を2ヶ月以内で作る事に決めた。お主たちも協力してもらう。
春門:2ヶ月で城造りは不可能ですよ。
信長:出来る!!幕府の命令で近くの国の大工や材料を集めれば不可能ではない。みんなが汗水流して働けばやれる。
二条城の建設が始まった。
信長の闇と義昭のお願い
近隣の国の大工や材料が集まり、二条城建設が始まった。光秀も汗水流して働いていた。光秀は倒れている石仏を目にし、あれも使うのかと大工に聞いた。
「使えるものはなんでも使えと信長さまに言われましたので」と返答する大工に、苦い顔をする光秀だった。
石仏(せきぶつ)
石に彫られた仏像で信仰の対象とされている。
そこへ、視察にきた信長が光秀を見つけ、ニコニコと近づいてきた。
信長:どうだ、14の国が人と物を寄越してきてくれた。やればできるのだ。
光秀:全て信長さまの力ですね。
信長:わし一人では誰もここまでは協力してくれない。公方さまの権威であろう。(足利将軍家の価値は凄いのぉ)
光秀は倒れている石仏に目をやり、「あれも活用されるのですか?」と聞く。
信長:そうだ。あれはわしは小さい頃だった。石仏にいたずらしたわしは母上から「仏さまの罰があたる」と叱られてしまった。仏の罰がどんなものか興味があったから、何日もまった。
倒れた石仏に近づいた信長は笑みを浮かべる。
信長:結局、何も起こらなかった。フフフッ…。(仏の罰なんかないのさ)
笑みを浮かべながら、石仏をペチペチする罰当たりな信長に唖然とする光秀だった。
光秀:……。(笑いながら仏さまを叩いている)
石仏をペチペチし終えた信長は光秀と会話を続ける。朝倉と三好が手を組もうとしていた。実現すれば織田は挟み撃ちとなる。早めに手を打つため、信長は朝倉を討伐する考えだ。
以前お世話になっていた朝倉を討つことになるのかと思った光秀だが、仕方ないと感じていた。
その時、足利義昭が信長を見るや、小走りで「信長どの~。ここにいたのか」と言いながら近づく。
ピュアな眼で信長の手を握りながら感謝する義昭。
信長:公方さま、わたしの手は汚れています。どうかお手を…。(今、建材飛び越えていったぞ)
義昭:いや、決して離さぬぞ。もう岐阜へ戻って行かないで欲しい。頼れるのはそなたしかいないのじゃ。わたしはそなたを父と思っている。
信長:有り難きお言葉にございます。(わしがずっと京にいたら岐阜の守りが危うくなる。やっぱり、戦の事を理解してないお方だ)
石仏をペチペチした信長の手を、ありがたそうに握る義昭の光景から目をそらした光秀は、足元の石仏を見つめていた。
光秀:……。(もしかして信長どのってヤバイ人だったのか?なんだか、あの光景を見たくない。胸騒ぎがしてくる)
一方、大勢の前で信長に叱られた春門は悪人顔で呟いた。
最後に
いかがでしたでしょうか。春門がこれから妨害してきそうですね。人を疑う事をしなさそうな義昭を光秀や信長は守る事が出来るのでしょうか?
きっと、信長は義昭個人の事はどうでもいいと思っているから、彼にパパ扱いされても嬉しくないのよ。
信長はパパとママに褒めてもらえなかったから、息子ポジションでの承認欲求が凄いのよ。帰蝶がママなのは確定してるし、光秀をパパとして見てるかもしれないわよ。
光秀が来ただけで信長は嬉しそうだったじゃない。光秀に「大きな世を作れたのは全ては信長さまのおかげです。この十兵衛、あなたのそばから決して離れません」って言われたら大喜びするわよ。
すれ違いの片思いってやるせないわー。