後ろを走っていた車がぴったり付いてきたんだ。
みんなを乗せてなくてよかったよ。
「激突!」とは?
「激突!」は、1973年に第1回アボリアッツ国際ファンタスティック映画祭グランプリを受賞しました。
なんと16日間で撮影し、3週間程度で編集作業をして放送された作品なんです。それにしてもすごいスピードで製作されたのですね。
キャストは?
デイヴィッド・マン
・俳優…デニス・ウィーバー
・主人公。ごく普通のサラリーマン。
トレーラーの運転手、ケラー
・俳優…キャリー・ロフティン
・マンが追い越した大型トレーラー型タンクローリーの運転手。執念深くマンの命を狙う。
その他の登場人物
役 | 俳優 |
デイヴィッド・マンの妻 | ジャクリーン・スコット |
バーの店主 | エディ・ファイアストーン |
バスの運転手 | ルー・フリッゼル |
ガソリンスタンドの女店主 | ルシール・ベンソン |
ラジオの司会進行者 | スウィート・ディック・ウィッティントン |
あらすじは?
デイヴィッド・マンは仕事先のカリフォルニアへ向かいます。その途中の、荒野の公道で大型トレーラー型タンクローリーを追い越すのです。
それが悲劇の始まりでした。マンが追い越した後、今度は追い越されたトレーラーに乗った人物が、マンの車を追いかけ回してくるようになります。
トレーラーはなんと警察に通報するマンを、電話ボックスごとトレーラーで跳ね飛ばそうしたりして、ありえないような破天荒っぷりでした。
トレーラーは次第に殺意をもっているかのように執念深くマンの後を追ってきます。
マンは大型車が通れないような峠道へと逃げ込みますが、立ち寄ったガソリンスタンドで車両部品の劣化を指摘されるのです。
走り出したマンの車は、途中でオーバーヒートを起こして減速してしまいます。
トレーラーから逃れることが困難だと思ったマンは、ついにトレーラーとの決闘を決意します。崖へと続く丘にトレーラーを誘い込むのでした。
ついに最終決戦の時が来ました。マンは車をUターンさせてトレーラーに向かって加速します。トレーラーに衝突する間際にマンは車から飛び降りたのです。
辺りは衝突の炎と煙で視界を奪われます。トレーラーの運転手はマンが車に乗ったまま突っ込んできたと勘違いして、そのまま崖に向かって車を走らせるのでした。
トレーラーの運転手は、崖に気づいて慌ててブレーキを掛けたけれど、間に合いませんでした。
トレーラーはマンの車と一緒に崖下へと転落してしまいます。2台の車が落下する音が響きわたるのでした。
マンは大決闘の末に生還した事を喜びます。夕暮れ時に、マンは崖の縁に腰掛けて、崖に転落した2台の車の残骸を見つめていました。
運転手が顔を見せずに執念深くマンを追いかけていて、まるでトレーラーが意思を持っているかのように演出しています。監督はトレーラーを「怪獣のように考えた」と語っています。
多数の作品を監督!スピルバーグ監督に迫る
スティーヴン・スピルバーグ監督は1946年12月18日生まれでアメリカ合衆国出身です。
これまで大英帝国勲章 やアカデミー賞など数々の賞を受賞しています。
「激突!」は、無名時代のスティーヴン・スピルバーグが演出し、この作品の成功によって業界内に名が知れ渡りました。
多才で沢山の作品を生み出していますが、その中でも、本作に出演した俳優が、再出演しているスピルバーグ監督の作品を2つご紹介します。
「1941」
画像出典:amazon
マンは警察に通報するためガソリンスタンドに立ち寄りました。そのガソリンスタンドの女店主役を演じたルシール・ベンソンは、「1941」の中でも出演しています。
「未知との遭遇」
画像出典:amazon
マンは老夫婦にたまたま出会って助けを求めました。その老夫婦役を演じたアレクサンダー・ロックウッドとエイミー・ダグラスは、「未知との遭遇」の中でも出演しています。
こちらの記事でもスピルバーグ監督の作品をご紹介していますので、ぜひ見てみてください。
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危険なタンクローリー運転手から学ぶこと
大型トレーラー型タンクローリーの運転手は、マンが追い越した後にとても執念深いあおり運転をしてきました。
あまりの執念深さに恐怖さえ感じますね。
皆さんは後ろから車がぴったりと付いてきて追い越されたり、追い越された後も挑発的な運転をされた経験はありませんか?
警察庁が行った「あおり運転に関するアンケート」によれば、回答者のうちの3人に1人が、過去1年間に「あおり運転」をされたと答えています。
今までは、あおり運転を取り締まる規定がなかったのですが、あおり運転が増加していることにより、2020年6月30日から「妨害運転罪」が創設されました。
それにより1回の違反で免許取消処分となり、最長5年の懲役刑や罰金などの厳しい罰則が科されるようになったのです。
あおり運転は、重大な交通事故にもつながるとても悪質で危険な行為です。
警視庁も「不必要な急ブレーキや無理な進路変更等は絶対にやめましょう」と啓発しています。
運転していて道に入りたい時、入れてもらうととても嬉しいです。
車を運転する時にも「思いやりやゆずり合い」の気持ちを持つことが大切なのかもしれません。
まとめ
いかがでしたか?
映画では、とても執念深くあおり運転をしてくる大型トレーラー型タンクローリーの運転手と、マンの大決闘が描かれていました。
この映画は運転について考えるきっかけとなる映画だと思います。ぜひ見てみてはいかがでしょうか?