MIU404で星野源演じる志摩が魅せるバディ愛に涙が止まらない!!

奈美
えーん、何回見ても泣けるよー
優子
また「MIU404」見ているのね

綾野剛と星野源がW主演の「MIU404」が、視聴率も満足度も高い数字を打ち出しています。警察もの、バディもの、という単純なものではなく、お涙ちょうだいドラマとも社会風刺ドラマとも簡単には言い表せないんです。

確実に見るものの心を捉えて離さない今作の魅力の1つに、星野源演じる志摩の相棒に対するバディ愛があります。今回は第1話から散りばめられたバディ愛に大注目です!

 

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注:ネタバレ含みます!

 

星野源演じる志摩の愛すべき相棒たち

MIU404をちょっぴり紹介

仮の部署である第4機動捜査隊が今作の舞台です。初動捜査(事件発生から24時間)が主な仕事でその後は担当の部署に引き継ぎます。24時間以内に事件解決に挑むスピーディーな展開が見どころです。

クールでルールをきっちり守ろうとする志摩(星野源)野生の勘のままアクティブに突っ走る伊吹(綾野剛)のかけあいが緊張感あるドラマの息抜きの場面であり、事件の軸を示す伏線にもなっています。

優子
毎話、最後まで見るとドラマの最初と繋がっていたりして「あー!!」ってなるのよね
奈美
そうそう、ママ分かってるぅ!

現在のバディ:伊吹藍(綾野剛)

荒れていた少年時代、恩師(小日向文世)との出会いで警察官になると決意した。思うがまま突っ走るところもあるが、「犯人を捕まえたい」と、誰よりも熱いハートを持つ。

 

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過去のバディ:高坂義孝(村上虹郎)

志摩が第1機捜に所属していた頃の相棒。行き過ぎた「正義感」から偽の証拠をでっち上げ、退職し、その日に不審死。第一目撃者は志摩。

 

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ドラマに散りばめられた志摩のバディ

志摩目線で1話から8話まで振り返ります。

第1話「激突」

「正義感」で燃え上がる伊吹に「ルールを守れ」「俺は他人も自分も信用していない」と冷たく線引きをします。
けれど、伊吹のずば抜けた野生の勘には感心し、「機捜は誰かが最悪の事態になる前に止められる超いい仕事」という優しいセリフに志摩は少し口元を緩ませます。

第6話で志摩の過去を知った人はこちら
奈美
香坂の死を止められなかったと後悔する志摩。後味悪いなんて軽いものじゃなく、愛があったからこその後悔が「自分も信用していない」の発言に繋がったのかな。伊吹への線引きも納得です。

 

第2話「切なる願い」

殺人容疑がかかる青年のことを「きっとあの子は無実なんだ」とかばい逃亡を助けた夫婦に向かって「人は信じたいものを信じるものだ」「(容疑者は)自殺するかもしれない…時は戻らない!」と厳しく言い放ちます。犯人には「理由はどうあれ命は取り返しがつかないんだ」と悲しそうに語りかけました。
無事犯人逮捕にいたり、「俺たちいいコンビじゃない?」とはしゃぐ伊吹に「お前は長生きしろよ」と意味深発言。

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第6話で志摩の過去を知った人はこちら
奈美
「あのとき香坂に優しい言葉をかけてやればよかった」と後悔し続ける志摩は、何十回、何百回と「時は戻らない」現実に苦しめられていたのです。伊吹への「長生きしろよ」発言は、じんわりバディ愛が生まれてきたからこそ出たものじゃないでしょうか。

 

第3話「分岐点」

キッチンでピタゴラ装置を作り「人は何かのきっかけで過ちを犯す」「誰と出会うか出会わないかでまともな道に戻れるかが変わる」「1つ1つがスイッチのように」と、犯罪を犯してしまう心理や、出会う人の大切さを語ります。「(伊吹のことを)結構かってる」「自分にはないものを持っている」と信頼しはじめ楽しい会話ができるようになってきたのもこの頃。

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第6話で志摩の過去を知った人はこちら
奈美
志摩は「自分と出会わなければ香坂は過ちを犯さなかったのかもしれない、死ななかったかもしれない」と、高坂を死へ導いたのは自分だと責め続けます。そして伊吹と出会うことで少し救われている自分も感じているようでした。志摩の事件解決に対する情熱は二度と後悔しないためもあるのかもしれません。

 

第4話「ミリオンダラー・ガール」

拳銃を自分に向けるやくざ相手に「撃ってみろよ」と凄みます。まるでいつ死んでもいいと思っているかのように。伊吹は「二度とあんなことするな」と真剣に言いますが「がってん承知の助」(伊吹がいつも納得のいってない時に使うセリフ)と生返事の志摩。

第6話で志摩の過去を知った人はこちら
奈美
ほんとに撃ってもいいと思っている志摩の目、星野源の演技が「やばい」と話題になりました。志摩は自分の人生を生き抜くつもりはなく、どこか投げやりのように感じて切なくなったんですよね。

 

第5話「夢の島」

お酒を飲む場で震えが止まらなくなり、自分の記憶に苦しみます。頭の中には元相棒の最後の姿がチラつくのです。どうしようもなく辛そうな顔をする志摩に犬のようにじゃれる伊吹。警察署の前で志摩のことを「あの、相棒殺しが!」と叫ぶ刑事の話を偶然聞いてしまいます。

第6話で志摩の過去を知った人はこちら
奈美
楽しくお酒を飲む席だって、香坂が自分のために用意してくれたものと同じお酒を見ると平常心を保てなくなる志摩。この先心から笑える日が来るのかな?なんて思いました。それができるのはきっと伊吹しかいないとも。

 

第6話「リフレイン」

志摩に聞いても高坂の死については一切答えてくれないので、伊吹は自分で調べます。「志摩と走るために全部知りたい」と、先入観を持たず調べた結果、今まで誰もが見えなかった事実が!

志摩の後悔と絶望

  • 退職願を書く香坂に声をかけたかったが、実際はかけなかった。
  • 飲もうとメールで誘う香坂と一緒に酒をのみ優しく声をかけようとしたかったが実際は返信せず無視した。
  • そして転落死。自殺だろうが事故死だろうが、自分のせいで香坂は死んでしまった。

この出来事が何年も志摩を苦しめていました。

伊吹がたどり着いた希望

  • 志摩の元相棒は犯人逮捕を焦るため自ら証拠をでっち上げた。
  • そのことを志摩に見つかり、反省し退職することに。
  • 最後にマンション屋上で志摩とお酒を飲もうとしていた。
  • 屋上から見える場所で犯罪を目撃、警察に通報して自らも駆けつけようとしたが、足を踏み外し転落死。

屋上で犯罪を目撃した時、通報時には「自分は刑事だ」と発言していました。純粋に警察官として通報して駆けつけようとした香坂。志摩が思うように絶望していたわけじゃなく、きっと最後まで希望を持っていたのです。

志摩の過去にたどり着いた伊吹は志摩に電話をかけました。「ホントのこと教えて」という伊吹に志摩は初めて声を震わせ弱音を吐きます。香坂に声をかけられなかったこと、最後の誘いを無視してしまったこと。誰よりも香坂のことを分かってあげたかったのに、逃げてしまった自分の後悔をきっと誰にも打ち明けられず一人で抱えていたのです。しかし志摩は、やっと伊吹に言うことができました。それは、まるごと伊吹が受け止めてくれると信じられたから。
「今すぐ屋上に来い、来ないと後悔する!」という伊吹に「行かない」と電話を切る志摩。
しばらくして考え直し、屋上へ向かう志摩。もう相棒からのサインを二度と逃さない、そんな決意とバディ愛が込められていました。

屋上で伊吹の答えを知り驚く志摩に伊吹は「俺の生命線は長い!殺しても死なないから」と声をかけます。志摩は肩の荷が下りたようなホッとした顔。志摩にはきっと伊吹が必要だったのです。

第7話「現在地」

メロンパンについてくだらない喧嘩をする時も、今までは「線を引いて」話していた志摩が、本当に楽しそうに兄弟とじゃれ合うようなかけあいをします。二人の絆を感じさせます。いつの間にかアイコンタクトもできるような仲に。二人息の合った警棒での乱闘シーンも必見です。

第8話「君の笑顔」

伊吹の恩師に異変が見られます。伊吹はその異変に野生の勘では気づきながらも感情でフタをしていました。志摩は単独で調査し、恩師が罪を犯したであろう推測に至ります。

志摩は初めて休みの日に伊吹を訪ね、恩師について話します。伊吹は信じたくない志摩の推測に感情を爆発させますが優しくしっかり受け止める志摩の姿がそこにはありました。香坂の死を受け入れられずもがいていた自分を伊吹が受け止めてくれたように。

恩師の家に伊吹は出向き、犯した罪の全てを聞きます。「俺はどうしたら止められた?」と涙を流しながら逮捕される恩師を見送りました。志摩は恩師に「何があってもあなたは人を殺すべきじゃなかった、全警察官と、伊吹のために」ときっぱり伝えます。恩師は「伝えてくれあの子に、いや伊吹に。できることは何もなかったと」と静かに伝えパトカーに乗り込みました。

「腐ってた若い頃の自分を唯一信じてくれて、まっとうな道に戻してくれた恩師が、人を殺してしまった」「最悪の事態になる前にとめることのできる機捜の自分が、恩師を止めることができなかった」と、悔しさに苛まれる伊吹。刑事としての自分を見失うほどのショックに仕事の時間になっても動き出せず、伊吹は涙目で座り込み空を仰いでいました。

そこに現れた志摩は慰めるわけでもなく、励ますわけでもなく、「行くぞ、相棒」と唯一無二のバディに手を差しだしたのです。伊吹は志摩の手をしっかり握り、立ち上がりました。

はじめは凸凹バディだなんて思っていたけど、たくさん衝突することで少しずつ少しずつ距離を縮めていった志摩と伊吹。志摩の過去を一緒に受け止めてくれた伊吹、恩師を失った伊吹の辛さを一緒に受け止めた志摩。そこにはバディ愛が溢れていました。

奈美
私にはまだバディはいないけど、特に8話の最後の「行くぞ、相棒」と手を差し出すシーンには涙が止まりませんでした。他人も自分も信用していない志摩は、もうそこにはおらず、しっかりと自分も伊吹も信じているような気がして心が温かくなりました。

 

切なくも温かいドラマ「MIU404」

あおり運転、ブラック企業、男女差別、覚醒剤、外国人労働者…日本には社会問題が山ほどあります。それらの社会問題をふんだんに詰め込みながらも、「事件解決!爽快!」部分と心をぐっと捉えて離さない部分のバランスが絶妙なのが「MIU404」です。

奈美
志摩目線のバディ愛だけでなく、他の角度から見ても心動かされちゃうんです。九重(岡田健史)&陣馬(橋本じゅん)バディもすっごい素敵です!あと主題歌「感電」(米津玄師)も素敵!

切なくなるけど心が温かくなる「MIU404」は何回見ても楽しむことができます。オススメはぜひ1話から!途中まで見たらまた1話から見たくなること間違いなしです。

「MIU404」はParaviで楽しむことができます。繰り返し見る度に制作チームの熱意を感じてしまうほど作り込まれたドラマなんです。(2020年8月現在)
物語はいよいよクライマックスへ!まだ解決していない事件があるのです。バディ愛でどんな壁も乗り越えて行けるはず。