ドクター・ストレンジ
アメリカ合衆国のマーベルコミックが刊行しているアメコミ(アメリカンコミックの略語)に登場するスーパーヒーローです。
映画では、マーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)の世界が舞台。ドクター・ストレンジはMCUシリーズ第14作品目の映画となります。
登場人物
スティーブン・ストレンジ/ドクター・ストレンジ |
様々な難手術を成功させる天才外科医。神の手と呼ばれる両手で金や名誉を手に入れる。ゆえにプライドが高く傲慢な性格である。
交通事故で両手の神経を損ない、仕事でも失敗し続け名誉を失う。両手を治すため、残り少ないお金をはたいて情報を得る。 彼はネパールカトマンズにあるカマー・タージの門を叩く。全ては両手を治療するために。 |
モルド |
カマー・タージで修行している黒人魔術師。自然の調和を保つ魔術師に誇りを持ち、生真面目で倫理観もしっかりしてるが頑固な性格をしている。
敵には容赦せず、命を奪おうとするほど気性が激しい。師匠のエンシェント・ワンには「若い頃に苦労した経験から魂が固すぎる」と言われ悩まされている。ダークサイドに転がる要素を持っています。 |
ウォン |
カマー・タージの書庫を管理・守護するアジア人魔術師。ストレンジのジョークにも動じず、何事にも真剣に取り組む。
流行や有名人にも疎く、浮世離れしている様にみえるが、音楽を聞きながら仕事する等堅物ではない。 |
ジョナサン・パングボーン |
事故で下半身不随になるが、エンシェント・ワンの下で魔術を身につけ歩ける様になった男性。かつてストレンジに治療を求めたが、名声が傷つくのを恐れたストレンジは手術を断った。
噂を聞きつけたストレンジに対し、辛辣な態度をとる。ただ、彼が両手を動かせない状況を知ると、カマー・タージに行くよう助言するいい人。 |
カエシリウス |
本作のヴィラン。最愛の家族を失って以降、永遠の命を求める様になる。エンシェント・ワンに弟子入りして魔術師となるも、死を克服できる力を持つ闇の魔術に興味を持つ。
だが、エンシェント・ワンは闇の魔術を禁止してるので、数人の魔術師と共に離反。暗黒次元の王ドルマムゥから強大な魔力と不老の力を貰い、暗黒次元を世界に出現させるため暗躍する。ダークサイドに墜ちた魔術師。 |
エンシェント・ワン |
カマー・タージの主で、至高の魔術師と呼ばれるケルト人女性。その魔力は凄まじく、カエシリウスたちを圧倒させる。
至高の魔術師となりえる可能性を秘めたストレンジを導く。しかし、ある秘密を抱えていて誰にも打ち明けてない。 |
あらすじ
ある日、天才外科医のスティーブン・ストレンジが学会へ向かう途中、交通事故を起こした。
両手を損傷し、リハビリや手術を繰り返すが治る気配がない。ある日、下半身不随の男性が回復したとの噂を聞く。
噂が本当か確かめるため、ストレンジはその男に会いに行く。男の名前はジョナサン・パングボーン。
彼は仕事に復帰し、趣味のバスケットボールに没頭していた。手がかりが欲しいストレンジはジョナサンに治療法を聞くが拒絶されてしまう。
理由はストレンジが、治療を求めたジョナサンの依頼を断った事が原因。
自業自得なストレンジだったが、両腕が麻痺した事をジョナサンに告白する。根がいい人のジョナサンはストレンジに助言します。
「ネパールカトマンズにあるカマー・タージの門を叩け。そこの主のエンシェント・ワンに会えばわかる」
得た情報を頼りに、ストレンジはエンシェント・ワンと出会う。
彼はそこで魔術の存在を知り、両腕を治すため、弟子入りする。厳しい修行に耐え、能力を発揮するストレンジは、エンシェント・ワンを狙う闇の魔術師カエシリウスと対峙する。
そして、暗黒次元の王ドルマムゥとの決戦は、人類の存亡をかけた戦いに発展します。
魔術を駆使するストレンジとドルマムゥの戦いはどのような結末を見せるのか。
ストレンジや他のキャラ能力や強さについて、知りたい方は下記の関連記事をご覧下さい。よりいっそう、ドクター・ストレンジの内容がわかります。
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エンドロールにてソーとモルドが登場
ドクター・ストレンジの見所は魔術を駆使して戦うシーンですね。カエシリウスたちとエンシェント・ワンやストレンジがビルや空間を曲げて戦うシーンがいいです。
本作ではエンドロールにも見所があるのでよく見て欲しいですね。そして、見逃したという人のために解説します。
エンドロールでは2つのおまけシーンがあり、ソー(マイティ・ソー)とモルドが登場します。
ソーとストレンジの対談
ある場所にて、ストレンジは来客と話し込んでます。来客の正体はソーだった。お茶は飲まないというソーのために、ストレンジはビールを出します。
飲み干したビールがまた注がれる魔術を披露し、ソーをもてなします。
ビール好きな人にはたまらない魔術ですね。
そんな中、ストレンジは世界の脅威になりうる存在をソーに教えます。最初に出た名前はロキ(ソーの義兄弟で宿敵)で、ソーもリストに入れておくべきと発言します。
そして、ソーは「探している人物は私の父親であるオーディンだ。ロキも父を探している。父を見つけたらアスガルドに大人しく帰る」と約束します。
ストレンジも「それなら協力をする」と誓いました。ソーとロキは正反対な性格ですね。ロキの事をよく知るソーは、ストレンジから「お前の弟は世界の脅威になる」と言われても驚く様子を見せませんでした。
ロキやソーの事をもっと知りたいという方は下記の関連記事をご覧ください。
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ソーは北欧神話をモデルにしてる
ソー、ロキ、オーディンは北欧神話に登場する神々をモデルにしてます。予備知識として知れば面白いので説明します。ちなみに、ロキとオーディンは北欧神話の神の名前と一緒です。
ソー(北欧神話の暴れん坊、今日もミョルミルを振り下ろして敵を倒す。) |
モデルは雷神トールで、オーディンの息子です。北欧神話最強の戦神であり、豪胆な性格。短所は少々単純でロキに騙されやすい事ですね。
騙されて怒ってロキを追いかけてます。ミョルニル(トールの雷槌)を手にして暴れまわるので、怒ったら怖いです。 |
ロキ(皆を振り回すのが楽しいトラブルメーカー。必ず報いを受けるので憎めない。) |
悪戯好きの神で、他の神々を騙してます。性格は気まぐれでずる賢い。トールをよく騙しており、彼に追いかけられる場面は定番化です。
後に邪悪な面を出し、ラグナロク(北欧神話の世界の終末の日)を起こし、神々を滅ぼそうとします。オーディンとは義兄弟の関係です。 |
オーディン(北欧神話の主神だが、アクティブでフットワークが軽い。) |
全知全能の神で、トールの父親です。片目と引き換えに膨大な知識と能力を身につけ、魔術やルーン文字を操ります。
そして、オーディンはラグナロクで狼に殺される予知を得る。これを阻止するため、勇ましく戦って死んだ人間をマイホームに集めてラグナロクへ備えます。 |
北欧神話の簡単なストーリー
悪戯好きの問題児ロキが問題の騒動を起こし、巧みな言葉を駆使して神々を動かしていきます。尻拭いで動くのが、トールとオーディンです。序盤から中盤はそんなお話です。ただ、ある事件をきっかけにロキは神々に断罪され、投獄されます。そこからラグナロクへと向かっていく。ラグナロクによって神々の大半は滅亡し、生き残った一部の神と人間たちで世界を再興します。
モルドは悪役になるのか?
本作のモルドは、強盗に襲われるストレンジを助けたナイスガイです。そして、魔術師の道に誘った同士の仲間です。
しかし、エンドロールで登場した彼は暗い表情をしてます。彼はかつての同士ジョナサンに会いにいきます。
世間話をするかと思いきや、モルドはジョナサンを襲う。応戦するジョナサンですが、モルドの前に倒れてしまいます。
そして、モルドはジョナサンの身体から魔術を抜き取り、元の麻痺状態に戻すという暴挙に出ます。
ジョナサンの「なぜこんな事をするのか」という問いにモルドはこう答えます。
「魔術師が多すぎるからだよ」
魔術師としての誇りや哲学を失ったモルドは「他人から力を奪い、自然に逆らう事が魔術師の本当の役割だ」と言います。とても悲しいです。
そして、「ドクター・ストレンジは戻ってくる」のメッセージと共にエンドロールの幕が閉じます。
モルドはドクター・ストレンジ2の悪役として登場する可能性が高いですね。彼の心変わりの原因は本作にちゃんと描かれてます。
善人だけど生真面目な性格が悪い方向に向かい、ダークサイドに墜ちるモルドはダース・ベイダーと印象が被ります。
傲慢だが、医者としての誇りを忘れないストレンジとは正反対ですね。
最後に
ストレンジがダークサイドに墜ちない理由を考えてみます。性格はよくありませんが、挫折を経て魔術を習得した成功体験のお陰で誇りや落ち着きを取り戻します。
彼の誇りは医者として人を救う事で、殺人をしません。ドルマムゥとの最終決戦では、交渉で相手を負かします。他のヒーロー映画とは違う姿勢を貫くヒーローですね。
魔術師の名称はメイジやソーサラーなのにドクターを名乗り続けるストレンジの信念が分かります。
ストレンジの活躍が見たいという方は動画配信で見る事をおすすめします。下記を参考にして下さい。