しかし、海外ドラマ『ハンドメイズ・テイル』では、この能力を持つがゆえに、性の搾取・迫害を受ける女性たちの姿が生々しく描かれています。
『ハンドメイズ・テイル』シーズン2までのあらすじ
シーズン1ではギレアド共和国の辛く厳しい統治が描かれ、シーズン2では希望を持って反発し始める侍女たちが描かれています。
シーズン1
「この地獄からいつか脱出してやる」
好きでやっているわけでもないのに、ウォーターフォード家の婦人セリーナからは邪魔者のように扱われます。
離れ離れの家族を思って、どれだけ泣きたくなったことでしょうね。
シーズン2
「家族を取り戻すまで、私は戦い続ける」
ジューンは周りの者たちの助けを借りて脱走し、カナダへ亡命しようとしますが、あと一歩のところで捕まり、ウォーターフォード家に連れ戻されてしまいます。
侍女の中には、反抗的な態度をとったことでコロニーと呼ばれる施設に送られる者もいました。そこでは、放射性物質の汚染を受けながら強制労働を強いられる、生き地獄のような生活が送られていました。
ルークとモイラはカナダに亡命しており、カナダの世論に訴えるなど、精力的にギレアド共和国への抗議活動を続けます。
ジューンはどさくさに紛れて再度脱走の機会を得ますが、離れ離れになった娘を取り戻すまではギレアドにとどまることを決意するのでした。
緊迫感のあるシーンが続く中、平和だった時代のシーンが挟まれることで、ちょっとほっとしますね。
主な登場人物
ジューン / オブフレッド(エリザベス・モス)
本作の主人公。カナダへの亡命中に捕らえられ、侍女としての生活を強いられる。
侍女としての名は、オブフレッド。
ルーク(O・T・ファグベンル)
ジューンの夫。ジューンと離れ離れになった後、すきをついて亡命に成功する。モイラとともにギレアド共和国への抗議を続ける。
ハンナ(ジョーダナ・ブレイク)
ジューンの愛娘。ジューンと離れ離れになった後、新しい両親に引き取られて暮らす。
モイラ(サミラ・ウイリー)
ジューンの学生時代からの親友。訓練センターを脱走後に捕まり、売春婦として働いていたが、その後カナダへ亡命する。
ルークとともにギレアド共和国への抗議を続ける。
フレッド(ジョセフ・ファインズ)
ウォーターフォード家の主人。ギレアドの建国に関わった。
セリーナ(イヴォンヌ・ストラホフスキー)
フレッドの妻。活動家として、ギレアドの創立に貢献した。
ニック(マックス・ミンゲラ)
ウォーターフォード家の運転手。ジューンの脱走を手助けする。
エミリー / オブグレン / オブジョセフ(アレクシス・ブレデル)
ジューンの侍女仲間で、同性愛者。妻と息子がいるが、亡命中に離れ離れになった。後にコロニーへ送られる。
侍女としての名前は、オブグレンとオブジョセフ。
ジャニーン / オブウォーレン / オブダニエル(マデリーン・ブリューワー)
ジューンの侍女仲間。訓練センター初日に反抗的な態度をとり、片目を奪われるという痛々しい罰を受ける。後にコロニーへ送られる。
侍女としての名前は、オブウォーレンとオブダニエル。
リディア(アン・ダウド)
侍女の教育役。言うことをきかない侍女を電撃スティックで脅す。
まとめ
男尊女卑の全体主義国家ギレアド共和国で、反抗した者たちへの厳罰を目の当たりにしながらも、ゆがんだ社会を変えようと強く立ち向かっていく侍女たち。
『ハンドメイズ・テイル』は環境問題に端を発しているだけに現実味があり、いろいろと考えさせられる作品です。
ギレアドの極端な価値観は、矛盾しているようにも思えますね。