探偵由利麟太郎 最終回!驚愕のトリックから導かれる犯人の歪んだ愛情

優子
こんにちは、優子です。

テレビドラマ「探偵・由利麟太郎」はもうご覧になっていますか?

ロックミュージシャンの吉川晃司さんが主役の“由利麟太郎”を演じています。

また、若手俳優の志尊淳さんがミステリー作家を目指す青年の三津木俊助を演じ、田辺誠一さんが吉川さん演じる由利の旧友で警部の等々力警部を演じています。

この3人が京都で起きる難解な事件に立ち向かっていきます。

この、吉川晃司さん演じる由利麟太郎が渋くてめちゃくちゃかっこいいんです~!

原作は横溝正史の「由利麟太郎シリーズ」。ファンも多く、なんと「金田一耕助シリーズ」よりも以前に掛かれたミステリー小説なんですよ!

その「由利麟太郎シリーズ」の待望のテレビドラマ化!

ミステリー小説好きや横溝正史ファンにはワクワクとドキドキなドラマ化という話でした!

原作では昭和初期の設定ですが、今回はドラマ化のために現代に設定され2020年6月16日から放送されてきました。

7月14日に最終回を迎えました。

 

吉川晃司が演じる由利麟太郎が最後どのように事件解決に導いたのかご紹介していきます。

 

「探偵由利麟太郎」最終回あらすじ

最終回第5話は前回第4話の「マーダー・バタフライ」の後編。

これは由利麟太郎シリーズの中でも最も人気を誇る「蝶々殺人事件」が元になっています。

オペラ界の人気歌手である原さくらが何者かに殺されました。

その場に居合わせた由利麟太郎が遺体を確認。

楽団員は口をそろえて、さくらの亡霊を見たと言い始めました。

亡霊の謎は解決しないまま、次にホテルでマネージャーの助手である雨宮順平が殺されてしまいます。

4階にあるさくらの夫・原総一郎の部屋の窓が開いていたことで転落死とされたが、由利は残された痕跡から絞殺だと確認。

由利は総一郎の部屋を検証した後、三津木と居合わせた小野と共に5階の衣裳部屋へ。

そこで、雨宮は4階の部屋で殺され、5階まで運ばれて落とされたという由利。

果たして、雨宮は一体だれが何のために殺されたのか、またさくらを殺害した犯人は同一人物によるものなのか、次々と謎が解き明かされていくのです。

優子
誰が犯人なのかしら?早く知りたーい!

 

物語のキーマン!今注目の女優吉谷彩子!

今回の物語のキーマンは“吉谷彩子”さんではないでしょうか。

吉谷彩子さんプロフィール

1991年9月26日

千葉県出身

主な出演ドラマ

・「利家とまつ~加賀百万石物語~」

・「陸王」

・「グランメゾン東京」

・「ハケンの品格2」

陸王での演技で注目を浴び、立て続けに有名な作品に出演。

現在「ハケンの品格2」でもレギュラー出演をしており、注目の女優さんの1人です。

そんな彼女が今回の「探偵・由利麟太郎」で演じたのは殺害されたさくらを慕う相良千恵子。さくらを「先生」と慕い、さくら亡き後も敬愛し続ける若手女優を演じています。

由利と共に事件を解決に導くためのキーマンとして存在します。

 

「謎のど真ん中にいる役であり、強い印象を残せるように、目力はもちろん、言葉運び等も意識しました。」

 

女優が女優を演じるにあたり、このドラマに望む意気込みをこのように話してくれました。

 

優子

好きな女優さんの1人。どのように演じているのか楽しみですね~!

 

 

最終回 マーダー・バタフライ後編 ※以下本文はネタバレを含みます。

第4話のあらすじはこちら。

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雨宮が殺されたところで終わった第4話。

いよいよ謎が解明されていく最終回第5話。謎を解決に導くことでさくらを取り巻く周りの人間たちの愛と憎悪に満ちた秘密の関係を知ることになるのでした。

優子
その中心にいるのが、まさに相良千恵子を演じた吉谷彩子さんだったのです!

雨宮は原総一郎の部屋から落とされた転落死ではないかと想定する警察。

ふと上を見上げると総一郎の部屋には牧野が残っていたのです。一瞬犯行を疑われた牧野。しかし牧野は窓が壊れた音によって部屋を訪れていただけであったのです。

由利は牧野が犯人ではないと断定。

理由は雨宮の首に絞められた跡があったため。

由利に会いにたまたま居合わせた小野と共に由利、三津木は5階にある衣裳部屋へ。

衣装が足りないことに気づく由利。

また、雨宮は5階の窓枠にロープの跡があることで4階で殺され5階へ運ばれて落とされたと推測したのです。

 

こんな短時間で殺害方法まで推理しちゃうなんて、由利麟太郎・・・恐るべし名探偵!

 

藤本章二という男

藤本は以前に何者かに殺された人間です。藤本はバリトン歌手の志賀の弟子であり新人歌手。

親の顔は知らず、色々支援してくれたジャスミンの香りをする女性を瞼の母として慕っていたのです。

 

秘密の関係であった小野竜彦

第4話から何かと、解決に向けて由利に何か言いたげな小野でしたね。

小野は第4話で少女から暗号を渡され飛んでいきました。

その暗号は「タカラヅカへイケ」というものでした。

元々、小野とさくらの間には男女の関係はなく、心つながる親子のような関係だったといいます。

暗号はさくらとやり取りする際の2人だけのゲーム感覚のものだったそうです。

 

さくらは小野の実家の近くのアパートを訪れました。そこでさくらを目撃するとともに黒いコートの男性を目撃。

さくらに真相を確かめると、さくらは藤本の隠し子であり、小野が見た黒いコートの男が藤本を殺し、さくらを脅していると言っていたのです。

 

相良千恵子証言:さくらの真実①藤本は隠し子ではない。

小野が見たという黒いコートの男はさくら自身であり、由利たちがアパートを訪れた際に目撃した黒い男は相良千恵子だったのです。

さくらが持っていた、藤本と赤ちゃんの写真。赤ちゃんの写真自体は骨董市で購入したものであり、由利たちがアパートに訪れた際は写真を戻しに行った時でした。

さくらにとって藤本は愛情をささげられる存在。小野との関係のように親と子のような関係性であったのです。

しかしさくらが小野に対して話した藤本との関係はさくらが作った作り話だったのです。

「嫉妬は愛情があれば生まれるもの」

そう話していたさくらは小野に対して、愛情を確かめるために藤本との関係、黒いコートの男の話をしたのでした。

なんと、さくらの自作自演。

 

相良千恵子証言:さくらの亡霊の真実

楽団員の男性たちの皆が見たさくらの亡霊。

関係者の多くはさくらの魅力にほれ込んでいるという共通点があります。

その男性たちが見ていたさくらの亡霊。

実は、すべて相良千恵子が演じていたのです。

目的は1つ「疑いのある人を怖がらせれば自供すると思った。」

さくらを崇拝する千恵子故の行動だったのです。

 

しかしさくらに心を奪われるほど陶酔していた志賀はさくらの亡霊を見て、妄想と現実の境が分からなくなり、心臓麻痺で死んでしまうのです。

 

まさかのさくらの亡霊=相良千恵子。

これには少し驚き!そこまでするのか!という感じですが、慕っていたさくらを殺されて、じっとはしていられなかったのでしょう。

 

さくらの真実

雨宮が殺されてしまったのちに亡骸に寄り添う総一郎。

実は、雨宮は総一郎の愛人が産んだ子どもだったのです。

さくら自体は子どもを産めない身体。

高校生時代に怪我をさせられたトラウマより機能障害に陥ってしまったのでした。

なので、さくらと総一郎の間で子どもを作るのは不可能。

しかし、さくらは子どもほしいがために藤本を我が子のように接し、藤本亡き後は雨宮を我が子のように接していたのでした。

 

だが、子どもほしさに妄想と現実が分からなくなってしまったさくら。

我が子のように接していた藤本に妄想を壊された衝動で藤本を殺してしまったのです。

優子
なんと、藤本を殺したのはさくら本人だったのです!

まさかのさくら本人の殺人に動揺が隠せません。

そのことを隠蔽しさくらを守ろうとしていたのが今回の真犯人でした!

 

驚愕のトリック、そして真犯人の供述。

まずは雨宮が殺された真相から話しましょう。

雨宮は4階で殺され、5階へ運ばれました。

ロープとカーテンを使い、5階から落下。4階の窓が開いていたことでぶつかり由利たちに発見されることになったのです。

しかしなんと雨宮は殺される存在ではなかったのです。

ある人物と勘違いをされて殺されました。

本当に殺したかった人はさくらの夫である総一郎。

停電している中、暗闇で分からなかった犯人に誤って殺されてしまいました。

総一郎自身、楽団員の女性を次々に手を出していたのです。

さくらを苦しめる総一郎の存在が犯人にとっては許せなかったのです。

 

次にさくらが殺された真相です。

真犯人はさくらが藤本を殺してしまった際に傍に居ました。

さくらの心の状態を知っていた真犯人。

さくらの心が完全に壊れないように、いつまでも輝くスター女優でいるために美しい間にさくらを死なせなくてはいけなかったのです。

 

コントラバスにさくらを入れ薔薇で囲っていたのもさくらが望む芝居掛かった演出だったのです。

すべてはさくらを守るため。そんなさくらの魅力に取りつかれた真犯人はマネージャーの土屋でした。

土屋自身、喉頭がんを再発。自分が死んだら心が不安定なさくらを守れない。だったら先にさくらを死なせようというのが真相のようです。

 

「キレイで優雅なアゲハ蝶」

土屋はさくらのことをこう表現しました。

ドラマの中では常にマネージャー助手の雨宮をモラハラ・パワハラしていた土屋。最後逮捕された時にはなんだか抜け殻のようになってしまいましたね。さくらのことを想うあまりの行動。身勝手ながら、そんな土屋も妄想と現実の境が分からなくなってしまった芸術家なのではないでしょうか?

妄想と現実の境が分からなくなってくるのがアーティストとアーティストである吉川晃司さんがいうのも深いなと思います。

 

まとめ

最初にコントラバスからさくらが発見された時から土屋が犯人だと疑っていた由利。

「現場を観察し続けることで真実が見えてくる」

さくらに魅了された人々を観察したことで悲しくも曲がってしまった愛に満ちた真実にたどり着いたのでした。

さくらの魅力に取りつかれた人々の愛と憎悪に満ちた運命をそれぞれ見ていった感じがしました。

今回で最終回になってしまった「探偵 由利麟太郎」。特別ドラマだったので、全話5話で終わってしまいました。

毎回、毎回事件の度にハラハラ・ドキドキ。

そして、今回の「マーダー・バタフライ編」はさくらというスター女優を巡る人々の変化に気づけた由利麟太郎の観察力には脱帽です。

ちなみに、由利同様、鋭い観察で由利をうならせた相良千恵子。原作では由利と後々結婚することになるんです。

由利も隅にはおけませんね~!

ドラマでは2人がどうなるのかはわかりませんが、吉川晃司さんの渋いかっこよさと由利麟太郎という聡明な探偵像がマッチしており、楽しく見ることが出来ました。

エンディングやメインテーマもミュージシャンである吉川晃司さん自身が手掛けており、大人の魅力たっぷりでした。

「由利麟太郎シリーズ」自体、横溝正史の作品の中で人気あるもの。続編をぜひ、期待したいです!

 

ドラマ「探偵・由利麟太郎」は、FODプレミアムU-NEXTで見られます。(2020年7月現在)