「みんなでリクエスト!もう一度見たい!テレ東深夜ドラマアンコール」として、アンケートによって再放送に選ばれた「勇者ヨシヒコと魔王の城」。
「勇者ヨシヒコ」シリーズとして多くのファンを獲得したテレビ東京のヒットドラマの第一期作品です。
深夜枠のドラマということで、あんまり知られていないかと思いきや、性別を問わない多くの年齢層に多くのファンが!
人気の理由はたくさんありますが、そのひとつに「ドラゴンクエスト」のパロディが挙げられます。
この記事では「勇者ヨシヒコ」シリーズの魅力の一つであるドラクエネタに注目してみます。
「勇者ヨシヒコ」はドラクエネタ満載のドラマ
画像引用:楽天ブックス
「勇者ヨシヒコ」シリーズは主人公であるヨシヒコとその仲間たちが冒険を繰り広げる物語です。
第一作「勇者ヨシヒコと魔王の城」で主人公ヨシヒコは勇者として旅立ち、魔王と対決ました。
第二作「勇者ヨシヒコと悪霊の鍵」は第一作から百年後に舞台を移し、魔物を封じる悪霊封印の鍵を探しに旅立ちます。
そして、第三作「勇者ヨシヒコと導かれし七人」はさらに数百年が経過し、天空の魔王によって暗黒の時代に変わり果てた世界をヨシヒコは救えるのか……。
以上が、「勇者ヨシヒコ」シリーズの三作品のあらすじです。
シリーズを通して低予算なのに、やたらと豪華な出演陣が繰り広げるコメディシーンは一見の価値あり。
しかし、ドラクエネタを知っていれば「勇者ヨシヒコ」をもっと楽しめることは間違いなしです。
たくさんあるドラクエネタを一緒に見ていきましょう!
登場人物の衣装
画像出典:Amazon
「勇者ヨシヒコ」のビジュアルが公開され、驚きツッコんだ人がたくさんいたでしょう。
私もその一人です。
なにしろ主人公ヨシヒコの衣装は「ドラゴンクエスト5天空の花嫁」の主人公にそっくり、というよりもそのまんまです。
ちなみにドラクエ5の主人公はドラクエシリーズの主人公としては珍しく「勇者」ではありませんでした。
仲間のムラサキの衣装は同じくドラクエ5のヒロインの一人ビアンカをリアルに衣装化した感じです。
もう一人のドラクエ5のヒロインであるフローラっぽい人物も登場しました。役者さんのビジュアルもムラサキと違い、かなり寄せていました。
モンスター
ドラゴンクエストの世界をモチーフにしているため、魔物(モンスター)も登場します。
ドラクエシリーズでおなじみの看板モンスター、スライムももちろん姿を現しました。ただし、その姿はなんだか妙に角ばっていて……。
実は登場したすべてのモンスターは福田監督が座長を務める劇団ブラボーカンパニーが制作しています。
ひとつひとつ手作りで段ボールを加工して作成したとのこと。
しかも話数が進み、第三作になるころにはかなりのクオリティーに仕上がっていました。
その完成度をドラクエの生みの親・堀井雄二さんも褒めていたそうです。
アイテム
ドラクエ序盤のアイテムといえば薬草です。体力を回復するアイテムですが、「勇者ヨシヒコ」ではヨシヒコの旅立ちのきっかけともなりました。
このように「勇者ヨシヒコ」の中ではドラクエシリーズでおなじみのアイテムが名前は様々な形で登場しています。
例えば「魔法のじゅうたん」の名前はそのままで使い方も同じです。しかし、サイズと形はトイレマットでした。
一方で名前は同じでも効果が変わっていたのが「賢者の石」。
ドラクエでは仲間の体力を回復するアイテムでしたが、「勇者ヨシヒコ」では魔法使いが全ての呪文を手に入れるお宝になっていました。
「勇者ヨシヒコ」では他にも様々なアイテムが登場しましたが、その中で最もインパクトがあったのは、「勇者ヨシヒコと魔王の城」の12話に登場した「勇者の剣」ではないでしょうか。
「勇者の剣」と銘打たれていましたが、見た目は完全にドラクエの世界で勇者のみ装備できる天空の剣だったのです。
あまりにも他のアイテムとクオリティの差があるため、ドラクエの製作元であるスクウェア・エニックスから借りてきたのではないかと噂されています。
ビジュアルだけではないドラクエネタ
「勇者ヨシヒコ」には、ぱっと見てわかるようなドラクエネタもたくさんありますが、実は目には見えないドラクエネタも各所にちりばめられています。
同じことばかり話す村人や他人の家で勝手にタンスをあさったり、壺を割ったりするといったドラクエあるあるネタ。
さらには効果音までそのまま使っています。
なによりもインパクトがあるのは登場人物か使う魔法の呪文。
ドラクエの魔法の名前を少し変えたものだったり、中には名前も効果もそのままというものもあったりするのです。
呪文がドラクエそのままのものはメラゾーマやザオリク、ルーラといったおなじみのもの。
元ネタがあるものはチョイデイン、メラチャッカ、ヒャダコリといった分かりやすいものばかりです。
また、ドラクエ世界独特のものといえば、死んでしまった仲間が棺桶に入った状態で連れ歩くことがあります。
当然ながら作中でもネタにされ、蘇生するためにお金が必要というお約束もしっかり再現していました。
「勇者ヨシヒコ」がネタだけではなく、ドラクエ愛に溢れている
制作にはスクウェア・エニックスが公式に協力し、多くのドラクエファンをも魅了した「勇者ヨシヒコ」。
ただマネをしたり、笑いのネタにしただけだったらドラクエファンは納得しなかったかもしれません。
制作した人たちの「ドラゴンクエスト」に対する愛情があったからこそ、多くのファンの共感を得て、第三作まで制作され惜しまれつつシリーズの幕を閉じたでしょう。
おまけ
おまけ動画として「秘蔵メイキング映像第1弾」をお届けします。