何かおもしろいドラマ知ってる?
それなら「ベター・コール・ソウル」はどうかな?
「ブレイキング・バッド」に出てくるソウル・グッドマンが主人公なんだ。
覚えてる?
覚えてるわよ。あの悪徳弁護士でしょ?
そうそう。
「ベター・コール・ソウル」は全米でも話題になってエミー賞にノミネートされたりしたんだよ。
とても評価されたドラマなのね。
おもしろそう!
「ブレイキング・バッド」と「ベター コール ソウル」の関係は?
「ベター・コール・ソウル」は米国で一大旋風を巻き起こした「ブレイキング・バッド」のスピンオフ作品として位置づけられています。
スピンオフ作品は当たりはずれがありますが、これは当たり作品です。
「ブレイキング・バッド」を見ていなくても十分楽しめます。
少しだけ触れておくと、「ブレイキング・バッド」に登場する闇社会にも通じた、きな臭い弁護士ソウル・グッドマンが主人公の話です。
ソウルの早口でまくし立てるところや、落ち着きのなさ、拝金主義なところは品行方正な弁護士像とはかけはなれています。
ただ、警察の権力にもギャングの脅しにも物おじせず交渉するところに妙な魅力を感じてしまいます。
倫理観の低いソウルは、依頼人の要求に答えるため(お金のため)なら犯罪まがいのことも躊躇(ちゅうちょ)なくやってしまいます。
罪を犯した人にとっては頼りがいのある弁護士ともいえます。
ソウル・グッドマンて“It’s all good,man.”の短縮系“S’all good,man.” からきていて、“すべてよし”、の意味なんだって。
日本語で言ったら「万事大丈夫弁護士」ってところかな。
ソウル・グッドマンとジミー・マッギルは同一人物?
「ベター・コール・ソウル」は、ソウル・グッドマンが主人公と言いましたが、シーズン1ではソウル・グッドマンという名前では登場しません。ジミー・マッギルとして登場します。
ソウル・グッドマンは仕事上の名前。本名はジミー・マッギル。
二人は同一人物です。
「ベター・コール・ソウル」は冴えない弁護士ジミー・マッギルが、悪賢い弁護士ソウル・グッドマンにどのようになっていったのかを描いたドラマです。
「ベター・コール・ソウル」シーズン1のあらすじ
弁護士にはなれたものの、公選弁護人の仕事しかなく、生活に困っている主人公ジミー。
なんとしてでも依頼を得ようと裏の手を計画しますが失敗し、麻薬密売人のトゥコ、その部下のナチョ、元警官で現在は駐車場の料金受取人をしているマイクと関わりを持つことになります。
もともと不真面目なジミー。若いころは人を騙して小銭を稼ぐ生活をしていました。
弁護士になっても、目の前の現金に目がくらんで手を出してしまったり、欲望に流されて悪に加担してしまったりします。
ジミーの良いところがなかなかみかりませんが、病気で弁護士の仕事を休職している兄のチャックやお年寄りに対して優しいところがあります。
お年寄りに好かれるという自分の長所を見つけたジミーは、遺言書作成の仕事を細々と続けていきます。
そんな中、出入りしている老人ホームの重大な不正に気付き、弁護士として大きなチャンスをつかみます。
今後ジミーが弁護士として活躍し真面目に生きていくと思いきや、仕事で目にした横領金160万ドルを警察に正直に届け出てしまったこを後悔するようになります。
あの時、あの大金をくすねていればよかったという考えがジミーの心を支配していきます。
そして最後、自分らしさをみつけ解放されたかのように、良心には二度と従わないと決意したセリフをマイクに言い放ちます。
おいおい違うだろっと思わずつっこんでしまいました。
『ベター コール ソウル』シーズン1のキャスト紹介
強烈な個性の役を演じるシーズン1のキャストはどんな人物なのでしょうか。
ボブ・オデンカーク(ジミー・マッギル役)
主人公ジミーを演じているのはボブ・オデンカーク。
役者でもありながら脚本家でもあります。
米国で人気のコメディ番組に出演していて「ブレイキング・バッド」や「ベター コール ソウル」出演前から有名人でした。
マイケル・マッキーン(チャック・マッギル役)
主人公ジミーの兄の役をやっているのは、マイケル・マッキーン。
とにかく多才な人物で、俳優として演じる幅も広くコメディアンでもあり、音楽の才能もあります。
レイ・シーホーン(キム・ウェクスラー役)
ジミーの元職場の有能な女性弁護士役を演じているのは、レイ・シーホーン。
「ベター コール ソウル」まで有名ではなかったようですが、フランクな女性の役を魅力的に演じています。
これからの活躍が楽しみですね。子供のころ日本に住んでいたことがあるそうで、親近感を感じますね。
レイモンド・クルス(トゥコ・サラマンカ役)
ジミーがかかわりを持つことになる麻薬密売人役を演じるのは、レイモンド・クルス。
「ブレイキング・バッド」にも登場します。「ブレイキング・バッド」で知名度が上がったのではないでしょうか。
麻薬密売人に会ったことはありませんが、人相が麻薬密売人にしか見えません。配役がぴったりです。
マイケル・マンド(ナチョ・バルガ役)
トゥコの部下でトゥコも説得できるような頭脳と話術をもっている役を演じるのはマイケル・マンド。
キリっとした目元が相手に緊張感を与える俳優です。
「ベター・コール・ソウル」に出演するまで目立った活躍はないようなので違う役も見てみたいです。
ジョナサン・バンクス(マイク・エルマントラウト役)
元警官で現在は裁判所の駐車場料金受取にをやっている初老の男マイクをやっているのがジョナサン・バンクス。
「ブレイキング・バッド」にも出くる役です。無言でも威圧感があり、どこか闇を感じるような演技が魅力的です。
感想
ジミーはお金が手に入るならば手段をえらばず、悪いことにも手を染めてしまいます。
ただ、ジミーの中で悪いことの線引きができていて、悪に染まり切ることはありません。
そこは安心して見ていられます。
また、困っている人や弱者に心から寄り添うことができ、偽善的なところがないことがキャラクターの魅力だと思います。
偽善って悪よりも不快に見えることがありますよね。
根っからの善良な市民なら犯罪に手を染めるなんて人生の選択肢にありません。
でも悪いこともできてしまう人間って、生きる上で葛藤があるのかなと思いました。
我慢して犯罪とは縁のない人生を送るのか、欲望を優先し犯罪に関わりながら人生を送るのか、どこまで悪に手を染めるのか、自分の選択次第で人生が変わっていきます。
ジミーがどんな選択をし、どんな結末を迎えるのか、今後の展開が楽しみです。
そのほか「ブレイキング・バッド」と「ベターコールソウル」のつながりやトリビアを知りたい方はこちらをご覧ください。
「ベター・コール・ソウル/Better Call Saul」公式サイト。伝説的ドラマ「ブレイキング・バッド」のスピンオフ…